RSSとは?配信方法やメリットとデメリットを理解してアクセスアップに役立てよう

RSSとは、ウェブサイトの更新などの新着情報を配信する仕組みを指します。RSSの技術は、読み手に新着情報を自動的に配信できるだけでなく、アクセス解析にも役立つものです。この記事では、RSSの概要や配信の手順や方法、RSS配信を行うメリット、デメリットなどを解説します。

RSSとは?配信方法やメリットとデメリットを理解してアクセスアップに役立てよう

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小針亜葵子}

小針亜葵子

PR/オウンドメディアプロデューサー

編集プロダクションやアパレルブランド勤務を経てウェブメディア業界へ。月間500万PVの男性メディア編集長や有名ガールズファッションイベント公式メディアの事業責任者などを経て、現在はPR/コーポレートブランディングを担当。2016年より現在まで、メディア運営のノウハウを生かし、男性グルーミングブランドのオウンドメディアプロデューサーも担当している。

RSSとは

RSSとは、Rich Site Summaryの略*。ウェブサイトやブログの更新情報を配信するために利用されている仕組みです。まずはRSSとはどのようなものなのか、概要を解説します。

*「Really Simple Syndication」と呼ばれることもあります。

RSSはウェブサイトの新着情報を配信する仕組み

RSSは、ウェブサイトの新着情報を配信する仕組みのこと。ウェブサイトやブログなどが更新された日付やそのタイトル、内容の要約などを配信するために用いられる技術です。XML形式*で記述されたフォーマットを準備しRSSリーダーを使用することで、サイトの新着情報や更新情報を自動的に取得します。

RSSリーダーにお気に入りのWebサイトのRSSを登録すれば、更新情報や新着情報をそのサイトに遷移せずにチェックすることができます。

*XML(Extensible Markup Language)とは、Webページを構造化するマークアップ言語の1つです。

スマートフォン普及でRSSは衰退傾向

RSSは、SNSの普及と共に衰退傾向にあります。利用者が減少している背景には、主に2つの理由があります。

情報収集が容易になっている

SNSが普及している昨今、SNS上には様々な情報が自然と流れ、その中から自分が欲しい情報を選択することが可能です。Facebook、Twitter、Instagram、Tiktok、YouTubeなど、自分が欲しい情報の種類に応じて、適したSNSからスマホやPCですぐにアクセスすることができます。そのため、RSSを利用する機会が少なくなっています。

また、ネット上にはキュレーションサイトも多く、ニュースコンテンツをアプリやサイト上で簡単に閲覧することも可能です。

Googleリーダーの終了

無料で使えるRSSリーダーの定番とえば「Googleリーダー」です。しかし、利用者減少に伴って2013年にサービスが終了したことで、RSSフォーマットは衰退に拍車がかかったように思われました。

しかし、Googleは2021年10月に、Android版ChromeにRSSリーダー機能を追加しました。衰退したかに思われたRSSですが、また新たな活用シーンが生まれる可能性もあります。

ATOMとの違い

同じように、ウェブサイトの更新情報を配信する仕組みとして知られているのが「ATOM」です。RSSとATOMは、フォーマットや配信できる内容や設定方法が異なります。簡単に言うと、ATOMはRSSをよりシンプルに使いやすくしたフィード形式ですが、基本的には同じと考えて問題ありません。

RSSを使って情報収集する方法

RSSリーダーとは

RSSを利用して情報収集を行うには、複数のウェブサイトの新着・更新情報を一括で管理できるRSSリーダーというツールが必要です。

使用方法は簡単で、WebサイトなどにあるRSSアイコンをGoogle Chromeで開き、RSSリーダーにファイルを読み込ませることで、知りたいウェブサイトの更新情報を受け取ることができます。このファイルは「RSSファイル」「XMLファイル」と呼ばれ、見出しや本文といったWebページの構造をコンピュータが読み込める形式にしたものです。

RSSリーダーによく使われているツールとは?

よく使われているRSSリーダーは、先述した「Googleリーダー」や「Feedly」です。Feedlyは、アプリをインストールしてアカウントを作成し、興味のあるウェブサイトを登録するだけで使用可能です。
ただし、そのウェブサイトがRSSフィードを配信していないと使えないため、サイトの対応状況をよく確認する必要があります。

代表的なRSSリーダー「Feedly」の機能と使い方

FeedlyはGoogleリーダーのサービス終了後、シンプルなデザインと使いやすいインターフェイスで人気のRSSリーダーです。

<概要/機能>
・アプリ:iOS/Android
・デバイス:PC/SP
・言語:英語のみ
・通知機能:なし (Google Chromeの拡張機能で対応)
・主な機能:ウェブサイト、SNS(Twitter/YouTube/ポッドキャスト等)可、フィード(コンテンツの概要)の種類毎に名前を付けて分類、ブックマーク等

<使い方>
サイトURLにアクセスして、「GET STARTED FOR FREE」をクリック
②ログインアカウントを選択するか、feedly新規アカウントを作成してログイン
「Discover and follow」をクリック
④検索窓に該当のwebサイトのURLを入力
「FOLLOW」をクリック
「+CREATE A COLLECTION」をクリック
⑦Webサイトの登録が完了!

RSS配信を行うには

RSSの仕組みを活用することは、読み手だけでなくサイト運営者にもメリットがあります。そのため、ウェブサイトを立ち上げる際には配信を行いたいと考える管理者も多いでしょう。ここでは、RSS配信を行う方法や手順を解説します。

RSSフィードを作成する

サイト運営者がRSS配信を行うには、最初にRSSフィードの作成が必要です。RSSフィードはXML形式のフォーマットですが、知識が無くても作成できる無料ツールもあります。良く知られているのは、Headline-Editor(Lite版)などです。Vectorや窓の杜などでダウンロードできます。

RSSフィードを設置する

作成したRSSフィードは、新着情報の配信を行いたいウェブサイトに設置します。
手順は簡単なので、ぜひ試してみてください。

①RSSフィードをサーバーの適当な場所にアップロードする
②その後、ウェブページにアップロードしたRSSフィードへのリンクを貼る
※アイコンを準備すると分かりやすい
※RSSアイコンを簡単に設置可能なサービスの利用もおすすめ

ただし、他メディアに自身のサイトコンテンツをRSS配信したい場合には、配信したいメディアに申請を行い、許可を得なければ配信されません。メディアによって申請方法や審査の有無、仕様が異なりますので、事前に確認しておきましょう。

RSS配信のメリット・デメリット

RSSは読み手側にも配信側(サイト運営者)にもメリットがある反面、デメリットもあります。ここではRSS配信を行うメリットとデメリットについてご紹介します。

読み手のメリット・デメリット

読み手のメリット・デメリット

RSSを登録する読み手側のメリットは、ブログやウェブサイトが更新された際にサイトへわざわざ訪れなくても自動で更新情報を受け取れることです。たくさんの情報が飛び交う中、自分に必要な情報だけをピックアップできるので、効率良く情報収集ができます。

反対に、RSSを利用するためにRSSリーダーをインスールしたり登録したりと、最初の設定に手間がかかることがデメリットです。

【サイト運営者側のメリット】

更新を知らせる手間が省ける

ウェブサイトの更新を行っても、読み手がそれを認知しなければ新しい情報は読まれません。RSSを活用すれば、更新を行ったタイミングで新しい情報があることを読み手に自動配信してくれます。そのため、読み手へ更新を知らせる手間と時間を削減可能です。

潜在ユーザーへの訴求効果を期待できる

RSSリーダーのなかには、特定のウェブサイトだけでなく、読み手の興味のあるキーワードを設定して受信する機能を持つものもあります。この仕組みを利用すれば、まだ自社のサイトに訪れていない見込みユーザーに対しても訴求が可能です。

サイトの流入が増える

RSSを利用して、自身が運営するサイトを特定のサイトと連携することで、自身のサイト以外の新たなユーザーにコンテンツを届けることが可能になります。RSS連携を通して更新情報がアップデートされる度に、潜在層にアプローチできることはもちろん、連携先のユーザーが自身のサイトのファンになってくれる可能性もあり、流入UPが期待できます。

サイト同士のRSSの連携には専門知識が必要なことも多いので、仕様書をよく確認し、必要に応じてプロに依頼することも考えながら進めましょう。

アクセス解析に利用できる

RSS配信を行うことは、自社サイトのアクセス解析にも役立ちます。例えば、購読者数やどの記事がどれくらいクリックされたかなどを知ることが可能です。
RSSのアクセス解析を行うことで、自社サイトの改善にもつながります。ただし、RSSのアクセス解析は難易度が高いことが多いので、専門知識を持つ管理者が必要であることを覚えておきましょう。

サイト運営者側のデメリット

記事をコピーされるリスクがある

RSS配信を行うデメリットとして、最新の情報を他社にコピーされるリスクがあることが挙げられます。RSS配信のパターンは、「全文配信」と「一部抜粋配信」の2パターンです。全文配信をすると、記事の内容や写真などのコンテンツが無断で転載されてしまうリスクが高まります。

他者に自社のコンテンツを無断転載されると、Googleから「重複コンテンツ」としてみなされ、自社のコンテンツがGoogleから評価を下げられてしまう可能性もあります。

RSS配信もカンタン設定のClipkit®(クリップキット)

自社サイトを立ち上げてRSS配信にもチャレンジしてみたいものの、専門知識を持つ社員がおらず不安があるの場合は、RSS配信機能を搭載しているツールを導入する方法もおすすめです。ここでは、エンジニア不在の企業でも、簡単に自社サイトが構築可能なClipkit®(クリップキット)について紹介します。

Clipkit®︎(クリップキット)とは

Clipkit®︎(クリップキット)は、ノーコードでサイト構築が可能なSaaS型CMS(ウェブサイト構築ツール)です。

サーバー管理やセキュリティ対策など、エンジニアが必要なメンテナンスが不要で、自社サイトを簡単に構築運用できます。ユーザーインターフェースに優れており、ブログ感覚で更新可能な点も魅力。月額制サービスで初期費用もリーズナブルなため、手軽にサイト立ち上げが可能です。

RSS配信も管理画面から可能

専門知識がなければ面倒なRSS配信設定も、クリップキットなら直感的に使える管理画面から操作できます。ただし、一部だけの記事を配信したい場合や配信したくない記事がある場合などは、オプションでエンジニアに機能をつけてもらう必要がありますので導入の際に確認しておきましょう。

RSSとは読み手側にもサイト運営側にもメリットのある仕組み

RSSは、読み手側がたくさんの情報の中から、必要な方法を効率良く得るために使える仕組みです。サイト運営者も更新通知の手間が省けたり、潜在ユーザーの掘り起こしができたりと、メリットは大きいでしょう。RSSをうまく活用して、自社サイトの運営に役立ててくださいね。

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