ランディングページ(LP)とは?目的やメリット・効果的な運用方法をわかりやすく解説

ランディングページとは、ウェブサイトにおいてユーザーが最初に訪れるページのこと。ランディングページはウェブ上で商品を販売する企業にとって、売上に直結する重要なコンテンツです。本記事では、ランディングページとは何か、その目的、特徴、メリットとデメリット、さらに売れるランディングページの作り方を解説します。

ランディングページ(LP)とは?目的やメリット・効果的な運用方法をわかりやすく解説

この記事を書いたのは…

小針亜葵子}

小針亜葵子

PR/オウンドメディアプロデューサー

編集プロダクションやアパレルブランド勤務を経てウェブメディア業界へ。月間500万PVの男性メディア編集長や有名ガールズファッションイベント公式メディアの事業責任者などを経て、現在はPR/コーポレートブランディングを担当。2016年より現在まで、メディア運営のノウハウを生かし、男性グルーミングブランドのオウンドメディアプロデューサーも担当している。

ランディングページ(LP)とは?

ランディングページ(Landing Page)とは、ユーザーが検索結果や広告などを経て、最初にアクセスするウェブページのことを表します。直訳すると「着地ページ」という意味で、訪問者がホームページに着地する(land)イメージを表すことから、この名前がついたと言われています。
ランディングページは、略して「LP」とも呼ばれます。

ランディングページ(LP)は広義と狭義の意味を持ち、一般にランディングページ(LP)という言葉は狭義の意味で使われます。

まずは、広義と狭義のランディングページ(LP)の意味の違いを理解しましょう。

広義でのランディングページ(LP)の意味

サイト訪問者が最初にアクセスしたウェブページを、広義の意味でのランディングページ(LP)と呼びます。これはウェブサイトにはランディングページ(LP)になり得るページが複数あり、ユーザー毎に異なるということです。

トップページの場合もあれば、商品紹介ページの場合もあります。いわゆる、「入口ページ」や「集客ページ」とも呼ばれるページです。

ウェブサイト分析ツール「Google Analytics」のランディングページは、広義での意味になります。

狭義でのランディングページ(LP)の意味

ウェブ検索の結果やSNS、広告などから流入したサイト訪問者に、購入や問い合わせといったアクションを誘導することに特化したページが、狭義の意味のランディングページ(LP)です。

そのページのみで独立しているものが多く、1ページ完結型であることが特徴で、一般にLP(エルピー)というとこちらを意味しています。

ランディングページ(LP)の定義と広告との関係

ランディングページ(LP)は、広告やSNSからのリンクをクリックした際に表示されるページで、特定のアクション(資料請求や商品購入など)を促すことが目的です。広告との関係性が高く、広告費を投資することでターゲット層にシームレスに訴求することができます。

サイト訪問時のユーザーの行動

サイト訪問時、ユーザーはページのデザインやコンテンツを見て内容を把握し、関心が高まればお問い合わせや購入ページへのクリックなどの“アクション”を起こします。適切なデザインやコンテンツでユーザーの期待に応えられるランディングページ(LP)は、ユーザーの離脱率を低下させ効果的な結果の獲得に貢献します。

ランディングページ(LP)の目的

自社ウェブサイトとは別に、単独で制作されているランディングページ(LP)は、サイト訪問者に対して、購入や問い合わせ、資料請求などの何らかのアクションを起こしてもらうことに特化した構成になっています。

このランディングページ(LP)では、サイト訪問者が無料会員登録を行ったり、見学会などのイベントの予約をしたり、試供品の申し込みをしたり、商品を購入したり、自身が興味があるサービスや商品購入のためのアクションを行います。

この時、氏名や住所などの「個人情報」を入力してもらうため、見込み客の特定ができるようになります。これがコンバージョンです。つまり、ランディングページ(LP)を制作することは、コンバージョンを向上させることが目的と言えます。

ランディングページの特徴

特徴① 縦長レイアウトのページ

ランディングページ(LP)は、1ページのなかで集客からお問い合わせまでを行えるように、縦長のレイアウトに設計されているのが特徴の1つです。

ユーザーにコンバージョンにつながるアクションを起こしてもらうため、情報量も多くなっています。ブランディングを重視する企業やブランドのホームページと比較すると、デザインやレイアウトがチラシやDM寄りになっています。また、むやみにページを分けるとページを送る前にユーザーが離脱してしまい、クリック率が下がる可能性があります。

リンクのクリック率は多くても1割といわれています。ランディングページ(LP)では、コンバージョンを獲得するために多くの情報を1ページにまとめる必要があり、ページが縦長のレイアウトになっています。


特徴② リンクが少ない

コンバージョン*向上を目的とするランディングページ(LP)では、ユーザーの注文や問い合わせといった、アクションに直結する注文フォーム、問い合わせフォーム以外のリンクをほとんど排除しています。無駄なリンクを除くことで、ユーザーは他のページへ遷移できないため、ページを離脱することが少なくコンバージョン率のアップにつながります。

ランディングページ(LP)は、ページ遷移先を商品の購入ページやお問い合わせなど、コンバージョンにつながるページのみになっていることが多いので、高いコンバージョン率を獲得することが可能です。

*
コンバージョンとは、ウェブマーケティングにおけるコンバージョンとは、ウェブ上で獲得できる成果のことを指します。つまり、ユーザーがウェブサイト運営者の目標とするアクションを起こしてくれた状態のことを言います。

特徴③ 画像が多めで派手なデザイン

ランディングページ(LP)は、訪問したユーザーに視覚的にアピールできるように、派手で目立つデザインが多いです。また、テキストよりも画像が多く配置され、広告的な要素が強いデザインが多いことが特徴です。

デザイン面でも、ランディングページ(LP)にはコンバージョンに直結するリンク以外は不要なので、メニューボタンやグローバルナビゲーションなどを設ける必要がありません。そのため、画面構成がシンプルで自由なデザインが可能です。

ランディングページ(LP)を制作するメリット

ランディングページ(LP)を設けることは、売上アップを目指す企業にとって大きなメリットがあります。ここでは、ランディングページ(LP)のメリットについて解説します。

ユーザーが離脱しにくい

ランディングページ(LP)では、情報が1ページにまとめられているため、ユーザーの無駄なページ移動が起こらず、
通常のウェブサイトのページと比較すると、離脱率が低くなります。また、他のページへのリンクを含め、余計なリンクが少ないことも、ページ移動による離脱を抑制できるポイントです。

そのため、本当にクリックさせたいリンクへの送客がしやすく、ユーザーを注文フォームやお問い合わせフォームに送りこめるのです。

複数のランディングページ(LP)を使い分けられる

ランディングページ(LP)は複数制作できます。数種類のランディングページ(LP)を設ければ、流入経路を分析することでページごとに最適化したり、コンバージョン率のアップも期待できます。そのため、ウェブページ全体を見直すより、ピンポイントで行う方が簡単に最適化できるのもランディングページ(LP)制作のメリットです。

マーケティング効果の向上

ランディングページ(LP)はマーケティングの一環として非常に効果的であり、適切な訴求が行われることでターゲットの関心を引きつけやすくなります。これにより、コンバージョン率が向上し、マーケティング効果が高まります。

商品やサービスの訴求力強化

一般的なウェブサイトでは、ユーザーは思いつくままサイト内を自由に回遊します。そのため、企業の意図通りに商品を訴求することは難しいことが多いです。

ランディングページ(LP)は、商品やサービスの特徴や利点を効果的に伝えることを目的としています。企業側が、商品やサービスに興味があるユーザーをコンバージョンさせるために自由に制作できるので、訪問したユーザーに企業の意図に沿って商品やサービスの魅力を伝え、購買意欲をかきたてることに役立ちます。また、ビジュアルコンテンツや具体的な事例を用いることでより訴求力が強化され、顧客獲得に繋がります。

ランディングページ(LP)のデメリット

ランディングページ(LP)の運用には、制作費や運営費などのコストがかかります。また、定期的な更新や最適化が求められるため、手間がかかることがデメリットとして考えられます。以下、具体的に説明します。

手間がかかる

ランディングページ(LP)の運用には、制作費や運営費などのコストがかかります。

特に、ランディングページ(LP)の制作には戦略に沿った内容やコピー、そしてユーザーに刺さりやすいデザインが求められるため、商品に理解が深い現場のセールス・マーケティング担当や、開発ストーリーを理解している担当者の声など、様々な要素が必要になります。

また、定期的な更新や最適化が求められるため、手間がかかることがデメリットとして考えられます。

制作コストがかかる

ランディングページ(LP)は、ターゲットユーザーのアクションを誘導するようなデザインが求められます。そのため、知識や技術のない人が制作することが難しいことが多く、プロのデザイナーに依頼することが一般的です。そのため、制作会社やデザイナーに依頼するなど、コストがかかります。

制作費用は1ページあたり10万~50万程度が相場ですが、作り込み次第ではもっと高額になることもあります。WEB集客を目的としているため、PC/スマートフォンどちらのデザインも考慮する必要があります。制作する際は、それぞれのデバイスに最適なデザインのランディングページ(LP)を依頼するようにしましょう。

SEOに不利である

一般的な広告用ランディングページ(LP)*は、視覚的にユーザーに訴えるためテキストより画像が多いコンテンツです。その分、SEO上で有利になる文字情報が少なくなる傾向にあります。また、画像が多いため表示速度が遅くなりがちで、これもSEO上不利となる場合があります。

*このランディングページ(LP)には、主に1ページ完結型(行動喚起型)とサイト一体型(情報提供型)の2種類があります。

・1ページ完結型のランディングページ(LP):SEOに不向き
- 一般的な広告用ランディングページ(LP)
- 下層ページがない
- 画像がメインで文字情報が少ない

サイト一体型のランディングページ(LP):SEO向き
- コーポレートサイトやサービスサイトの下層にある
- 文字情報をたくさん入れられる
- ドメインパワーを受けられる

効果的なランディングページ(LP)制作の流れ

効果的なLP制作の流れは、まず目的とターゲットを明確にし、デザインやコンテンツの企画・制作を行います。次に、効果測定や分析を実施し、改善点を見つけて最適化を進めます。このサイクルを繰り返し、成果を最大化していくことが大切です。

ランディングページ制作の手順

ここでは、ランディングページ(LP)を作る時の手順について、簡単にご紹介します。

①目的とターゲットを決める
まずランディングページ(LP)制作の目的と訪問してほしいターゲットはどんな人物像なのかを設定します。

②ランディングページ(LP)の構成を決める
サイトのどこにどんなコンテンツを配置するか決定します。

③コンテンツを作成する
決定した構成に沿ってコンテンツを作成します。コンテンツはキャッチコピーなどを指すファーストビュー、コンテンツのメインとなるボディコピー、エントリーフォームなどのクロージングがあります。

④ウェブページを制作する
コンテンツのデザインを決め、コーディングを行います。

⑤公開
すべて完成したらサーバーにアップし公開します。

ページ構成とデザインの基本

ページ構成とデザインの基本としては、縦長の構成で情報を整理し、ターゲットユーザーに魅力的に感じてもらえる画像やイメージを用いることです。また、CTAボタンを適切な位置に配置し、ユーザーにアクションを起こさせやすくする工夫が求められます。

スマートフォンに最適化されたランディングページにする

ランディングページ(LP)は必ずスマートフォンに最適化させましょう。私たちが実際行っているように、スマホの普及により、PCよりもスマホからのアクセスや購入が増加しています。
PCのデザインをスマホの画面で表示すると、非常に見にくくストレスを感じ、多くのユーザーは離脱しコンバージョンの機会を逃してしまいます。

フォーム設定とユーザーアクションの促進

適切なフォーム設定は、ユーザーアクションの促進に大きく寄与します。フォームは簡潔で分かりやすく、ユーザーが情報を入力しやすいデザインが求められます。また、アクションを明確にすることで、ユーザーが目的に沿った行動をとりやすくなり、コンバージョン率の向上に繋がります。

SEOに強いページとの連携

1ページ完結型のランディングページ(LP)は、SEOに弱く自然検索流入はあまり期待できません。しかし、ランでイングページ(LP)において、直接アクセスしてくれるユーザーを増やすことは重要です。リスティング広告を利用することはもちろん、自社のSEOに強いページとランディングページLP連携させましょう。

ランディングページ(LP)のリンクやバナーをページ下部等に自然に設置することで、そのカテゴリに関心のあるユーザーの目にランディングページ(LP)を自然に入れることができます。

分析と改善の重要性

ランディングページ(LP)の効果を最大限に活用するためには、分析と改善が不可欠です。WEB解析ツールを使用して、ユーザーの行動や離脱率を把握し、効果的な改善策を継続的に実施することで、成果を最大化することが可能です。ユーザーの動きを可視化できるヒートマップなどのツールを有効に使い、最適なLPに作り上げましょう。

訪問したユーザーの数が多くても、なかなかコンバージョンに結びつかない場合は、デザイン面での改善(バナーの色、大きさ、使用する画像や色味の見直しなど)はもちろん、情報の配置順やボタン設置位置なども含めて最適化する必要があります。

1回で完璧に制作することはかなり難しいので、分析をしつつよりよりランディングページ(LP)改善していきましょう。

ランディングページ作成ツールの活用

ランディングページ(LP)作成ツールは、デザインや機能をカスタマイズして、手軽に高品質なLPを作成できます。これにより、運用コストや制作負担を軽減し、効果的なランディングページ(LP)を手に入れることができます。また、無料で利用できるランディングページ作成ツールも多数存在します。これらのツールを活用すれば、低コストで効果的なランディングページを作成できるので、是非検討してみてください。

プロの制作サービスを検討する

プロの制作サービスに依頼する場合は、価格や制作品質を比較検討してみましょう。より効果的なランディングページ(LP)を作成するために、適切な制作サービスを選択することが重要です。

ランディングページとはユーザーに商品を訴求するためのもの

ランディングページ(LP)は、1ページで商品やサービスの魅力をユーザーに訴求し、コンバージョンの向上を目指すために作られます。制作の際は、メリットとデメリット理解した上で、コンセプトやターゲットを設定して制作することが重要です。
自社サイトに上手にランディングページを取り入れて、見込み客を発掘し売上アップを目指してくださいね。

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