この記事を書いたのは…
小針 亜葵子
PR/オウンドメディアプロデューサー
編集プロダクションやアパレルブランド勤務を経てウェブメディア業界へ。月間500万PVの男性メディア編集長や有名ガールズファッションイベント公式メディアの事業責任者などを経て、現在はPR/コーポレートブランディングを担当。2016年より現在まで、メディア運営のノウハウを生かし、男性グルーミングブランドのオウンドメディアプロデューサーも担当している。
CTRの意味と算出方法
CTRは、簡単な計算式やサービスの利用で算出可能です。まずはCTRの意味と算出方法をご紹介します。なお、本記事におけるCTRとは、検索結果における自社サイトTOPページや記事ページを指しています。
CTRの意味とは
CTRは「Click Through Rate」の略で、読み方は「シーティーアール」です。CTRは、コンテンツが表示された回数(インプレッション数)のうちユーザーが実際にクリックした回数の割合を示す数値で、「クリック率」や「クリックスルー率」と表現されることもあります。
CTRを算出する計算式
CTRは、以下のような簡単な数式から算出できます。
<計算式>
CTR(%)=クリック数÷コンテンツの表示回数×100
例えば、
①クリック数が20回
②表示回数が2,000回だった場合は、
20÷2,000×100=1%
CTRは1%
となります。つまり、コンテンツの表示回数に対してクリック数が多いほど、自ずとクリック率が高くなるのです。CTRを算出することで、検索結果を見た人のうちどの程度の人が自社サイトを訪問したか、現状を明確に把握できます。
CTRはGoogleのサービスでも算出可能
CTRはGoogleサーチコンソールを使うことでも算出可能です。まずは同サービスにサイトを登録しましょう。こうすることで、各ページのクリック数と合計表示回数とともに、平均CTRが表示されます。
<算出方法>
①Googleサーチコンソールにログイン
②画面左にある「検索パフォーマンス」をクリック
③画面上にある「合計クリック数」「合計表示回数」「平均CTR」を選択
④下の「ページ」をクリック
CTRとSEOの関係性
オウンドメディアをはじめとする自社メディアの運営に欠かせないのが、SEO(Search Engine Optimization)です。実は、SEOとCTRには深い関係性があります。ここでは、CTRとSEOの関係性を詳しく解説します。
※SEO(Search Engine Optimization)とは
検索エンジン最適化のことをいい、ウェブサイトを検索エンジンの検索結果で上位に表示させるためのテクニックや戦略を指します。SEOの目的は検索エンジンの上位に表示されることで、検索によって多くの人に見つけてもらい、ウェブサイトのアクセス数や売上を増やすことです。
▼SEOについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!
いまさら聞けない!SEOの基礎知識と検索上位表示を目指す具体的な対策ポイント - 株式会社スマートメディア
SEOとは、検索エンジン最適化のことをいい、ウェブサイトを検索エンジンの検索結果で上位に表示させるためのテクニックや戦略を指します。この記事では、SEOについての基礎知識から、検索エンジンの上位表示を目指すための具体的な対策ポイントまで、SEO初心者から中級者まで、幅広い層にとって役立つ内容をわかりやすく解説します。
SEOにおいてCTRが重要な理由
SEOは、Googleなどの検索エンジンで、自社のサイトを検索上位に表示させることを目的としています。しかし、SEOが功を奏し、自社メディアが検索上位に表示されたとしても、ユーザーが実際にサイトへ訪れなければ意味はありません。
そこで役に立つのがCTRです。
算出方法からも分かるように、CTRは「どれだけの人が自社メディアに興味を持って訪れてくれたか」を確認できる数値といえます。つまり、SEOで検索上位を目指しつつ、ユーザーのニーズにマッチするコンテンツ作りをする上で、CTRは欠かせない存在なのです。
SEOによる掲載順位とCTRの関係
自然検索では、検索上位に表示されるサイトの方がユーザーに訪問される可能性が高い傾向にあります。言い換えれば、CTRは検索順位に大きく左右されるということです。
自然検索の順位が1位~3位だと、ユーザーの目に留まる確率は100%に近くなりますが、順位が10位だと20%まで下がります。これは、順位が下のサイトは画面の下部に表示されるため、スクロールしないとユーザーの視界に入らないのが理由です。
また、CTRは検索したユーザーによって、コンテンツが表示される回数と実際のクリック数によって算出されるため、多くの人がクリックする検索上位の方が数値も高くなります。検索順位が1位のサイトのCTRは2位の2倍程度の数値であるのに対し、10位だと1位の20分の1程度にまで下がります。
【検索結果と順位別平均CTR】
検索順位 | デスクトップ | モバイル |
---|---|---|
1位 | 35.07% | 32.78% |
2位 | 17.06% | 17.73% |
3位 | 10.56% | 11.77% |
4位 | 7.16% | 8.38% |
5位 | 5.1% | 8.4% |
6位 | 3.75% | 4.85% |
7位 | 3.39% | 2.79% |
8位 | 2.15% | 2.49% |
9位 | 1.72% | 1.86% |
10位 | 1.42% | 1.43% |
この表からも分かるように、検索結果で1位表示されると、デスクトップとモバイルでCTRを30%以上獲得できます。これは、表示されたうち30%以上のユーザーがコンテンツをクリックするという意味です。10位になると1%台になるように、順位が下がる度にCTRは減少しコンテンツをクリックされる確率がどんどん低くなります。
CTRと広告運用
広告運用において、
・広告の種類
・検索キーワード
・掲載媒体(デバイス)
・業種
・地域
・広告表示位置
・広告内のテキスト
などさまざまな要素によって異なるため、業界(商品やサービスのジャンル)によってCTRの目安は変わってきます。検索連動型広告の平均クリック数を例に、業種別にご紹介します。
ビジネスカテゴリ | 平均CTR |
---|---|
アート/エンターテインメント | 8.12% |
動物/ペット | 6.46% |
アパレル/ファッション・宝飾品 | 11.78% |
弁護士/法律サービス | 4.76% |
自動車-販売 | 8.77% |
自動車-修理・サービス・部品 | 5.91% |
美容/エステ | 6.87% |
ビジネスサービス | 5.11% |
キャリア/就職 | 6.67% |
歯医者/歯科サービス | 5.34% |
教育/指導 | 6.41% |
金融/保険 | 6.18% |
家具 | 6.19% |
ヘルス/フィットネス | 6.44% |
住宅・修繕 | 4.80% |
工業/商業 | 5.57% |
個人向けサービス | 7.54% |
医師/外科医 | 6.73% |
不動産 | 9.09% |
レストラン/フード | 8.65% |
ショッピング/収集品・ギフト | 6.39% |
スポーツ/レクリエーション | 10.53% |
旅行 | 10.03% |
広告を出す際、上記の数値はあくまでも目安としましょう。「どんな広告をどの業界でどこの媒体にどういう形で出すのか」によって変動があるため、自分たちの達成したいゴールに沿った目標値を設定することが大切です。
CTR向上に欠かせないポイント
CTRを向上させるには、ユーザーのニーズにマッチしたコンテンツを制作する必要があります。ここでは、CTR向上に欠かせない4つのポイントをご紹介します。
1.ペルソナにマッチしたタイトル作成
SEO記事などのコンテンツを作成する際は、「サービスや製品の典型的な顧客像」である“ペルソナ”の設定が欠かせません。なぜなら、情報を検索した人の目にはタイトルが最初に映り、多くのユーザーはその記事をクリックするか否かをタイトルで判断しているため、CTR向上にはペルソナにマッチしたタイトル作成が重要です。
<タイトル作成のポイント>
・ペルソナの検索ニーズに一致したタイトルにする
・タイトルは30~35文字前後を目安にする
・検索キーワードはタイトルの前半に設置する
・ペルソナの目を引く言葉や表現、数値をタイトルに盛り込むのも効果的
▼ペルソナについて詳しく知りたい方はこちらをチェック
【初心者向け】ペルソナ設定とは?メリットや必要項目、設定方法を解説 - 株式会社スマートメディア
ペルソナ設定とは、商品やサービスを購入してくれる架空のユーザー像を作ること。ユーザーニーズを読み取るのに役立ち、マーケティングを有利に進められます。この記事では、ペルソナ設定のメリットや設定する項目、設定方法を解説します。
2.要約を意識したディスクリプションの作成
ディスクリプションとは、Googleなどの検索エンジンに表示されたコンテンツのタイトル直下に表示される説明文です。タイトルだけでは良し悪しが判断できずクリックしなかったユーザーは、次にディスクリプションへ目線を移し、そのコンテンツをクリックするかを決めます。
そのため、CTRを向上させるにはディスクリプションに検索キーワードを盛り込んだ上で、要約や概要を意識した文章にすることが重要です。
3.強調スニペットの表示を意識した記事の作成
強調スニペットとは、ユーザーが検索したキーワードに対して端的に回答している部分が、Googleの検索画面の最上段に表示される仕組みのことです。強調スニペットは検索1位よりも上に表示されるので、他の表示されているコンテンツよりも、人の目に留まる確率が上ります。
ちなみに、強調スニペットには「文章と画像」「リスト」「表」「動画」などの種類があり、「リスト」はリストタグ、「表」はテーブルタグを使ったものが抽出されます。「文章と画像」で抽出されるには、「〇〇とは」などと、ユーザーの質問に簡潔に答える文章を記事に入れることが重要です。
4.記事の公開年月日の記載
Googleの検索画面を見てみると、ディスクリプションの先頭に日付の表示がある記事とない記事があることが分かります。この日付は記事の公開日、もしくは最終更新日です。ユーザー視点に立つと、日付が表示されている記事の方をクリックしたくなるでしょう。また、その日付が新しいほど、記事の情報が最新と認識されやすいものです。
ちなみに、検索画面に日付を表示するには<time>タグを使用します。
・公開日と更新日の両方を表示させる方法
・更新日のみを表示させる方法
などがありますが、Google側は「最終更新日を強制的に表示させる方法はない」という見解を発表していますので、必ずしも最終更新日が表示されるわけではないようです。
5.リスティング広告を使う
リスティング広告は自然広告よりもCTRを上げやすいことが多く、広告内で検索キーワードを指定することができます。自社で明確にターゲットを設定・分析していれば、見込み顧客が閲覧しそうな検索結果に広告を表示させられます。
また、リスティング広告はディスプレイ広告よりもCTRが高くなりやすいこともポイントです。顧客(見込み顧客を含む)が知りたい情報を検索している際に使用する検索キーワードに表示されるため、短期間で成果が出やすいこともメリットです。CTRを上げたい場合は、予算に応じたリスティング広告も利用しながらSEOを意識したコンテンツ作りを心がけましょう。
広告表示オプションを追加する
検索エンジンには広告表示オプションがあります。オプションを追加することで、広告テキストでは伝えきれない住所や電話番号、料金などの情報を表示することができます。また、広告の表示範囲を広げられるため、目にとまりやすいという効果もあります。
CTR向上を含め、自社メディアの運営をプロに任せる方法も
ウェブサイトやオウンドメディアを運営しているものの、思うようにPV数やCTRが伸びずに悩み、解決策を探している人も多くいます。ここでは、オウンドメディアの運営にまつわるお悩み例と、解決に導くサービスやツール(Clipkit®)を紹介します。
こんなお悩みはありませんか?
・PV数やCTRが向上しない
・チーム作りやスケジュール管理が難しい
・アイディアや企画が枯渇してきた
どのお悩みも、原因を追究して対策を講じれば改善に期待はできるでしょう。とはいえ、それにかかるたくさんの労力や時間も考えなければなりません…。
そんな時は、オウンドメディアを含むウェブサイト運営をプロにお任せください。
企業のオウンドメディア支援サービス「Ownd」
「Ownd(オウンド)」とは、生活者に「見られる」オウンドメディアの構築・運営を10名以上の編集者で構成された編集チームが一気通貫で担う、オウンドメディアのフルサポートサービスです。SEOやSNSを活用した集客はもちろん、一度サイトに訪問した方を「ファン」にするための企画・運営が得意です。
ご支援させていただいたメディア(一例)
SEOをふまえたコンテンツマーケティング施策を行いたい方は、ぜひスマートメディアにご相談ください!
WEBサイト構築はClipkit®(クリップキット)
<特長>
1. SaaS型CMSなのでエンジニア不要。誰でも簡単にWebサイト運営が可能
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3. HTML/CSSの編集ができるので自由なデザインカスタマイズが可能
4. 月間1,000万PVを超えるメディアにも利用されている堅牢なシステム
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6. 直感的な解析機能でウェブサイトの分析が可能
7. 予算や目的に合わせて選べる料金プラン
「Clipkit®(クリップキット)」はホームページ制作やオウンドメディア構築に最適化した、SaaS型のWEBサイト構築ツールです。エンジニアがいない企業様でも、気軽にWEBサイトの構築ができる手軽さと安心感で、累計導入実績750社を超え、たくさんの企業様にご利用いただいています。
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