この記事を書いたのは…
小針亜葵子
PR/オウンドメディアプロデューサー編集プロダクションやアパレルブランド勤務を経てウェブメディア業界へ。月間500万PVの男性メディア編集長や有名ガールズファッションイベント公式メディアの事業責任者などを経て、現在はPR/コーポレートブランディングを担当。2016年より現在まで、メディア運営のノウハウを生かし、男性グルーミングブランドのオウンドメディアプロデューサーも担当している。
ウェブマーケティングにおけるコンバージョンとは
コンバージョン【conversion】とは、直訳すると「変換、転換、交換」という意味を持ちます。ここでは、ウェブマーケティングにおけるコンバージョン(CV)の意味と内容について解説します。
コンバージョンとはウェブ上で獲得できる成果のこと
ウェブマーケティングにおけるコンバージョンとは、ウェブ上で獲得できる成果のことを指します。つまり、ユーザーがウェブ管理者の目標とするアクションを起こしてくれた状態のことをいいます。
コンバージョン関連用語
コンバージョンの説明に欠かせない関連用語をご紹介します。
・訪問数: ユーザーがアクションを起こすためのにウェブサイトのページに訪れた数のことで、アクセス数とも
・コンバージョン数: コンバージョン獲得件数
・コンバージョン率(CVR、Conversion Rate):「顧客転換率」と訳し、 訪問数に対してコンバージョンした件数の割合(パーセンテージ)のこと。購入や申し込みなどにどれくらい至っているかを示す指標。
・CPC(Cost Per Click):「クリック単価」と訳し、広告1クリックあたりの単価のこと
・CPA(Cost Per Acquisition): 「顧客獲得単価」と訳し、コンバージョン1件に対してかかった費用のこと
コンバージョンの具体例
コンバージョンの目標は、ウェブサイトやアプリなどの利用者が、特定の行動を起こすことを促すことです。コンバージョンは、何を最終目標とするかで変わってくるので、意味や内容はさまざまです。具体的な例をいくつかご紹介します。
・ECサイトにおける商品やサービスの購入
・メールマガジンやニュースレターの配信登録
・お問い合わせ・資料請求・無料トライアル申込み
・SNSのフォロー・いいね・保存
・採用の申込み
・イベントの参加申込み
ECサイトにおける商品やサービスの購入
まず、ECサイトでは、購入を完了することが1つの目標です。購入ボタンを押してカートに商品を追加し、支払い情報を入力した後に、最終的に購入が成立することが重要です。
メールマガジンやニュースレターの配信登録
メールマガジンやニュースレターの配信登録もコンバージョンの1つです。WEBサイト訪問者が登録フォームにメールアドレスを入力し購読ボタンを押すことで、新しいリードや顧客が獲得できます。
お問い合わせ・資料請求・無料トライアル申込み
お問い合わせや相談フォームの送信やコンテンツのダウンロード、無料トライアルのお申込みも、よくあるコンバージョンです。これらの行動は、利用者がサービスや商品に関心を持っていることを示し、企業にとって見込み顧客を獲得する貴重な機会となります。
SNSのフォロー・いいね・保存
SNSのフォローやいいね・保存などもコンバージョンです。これらは、利用者がブランドやコンテンツに関心を持っていることを示し、コミュニケーションの機会を生み出します。
採用申込み
採用サイトにおけるコンバージョンとしては、求人情報の閲覧から応募フォームの送信までの一連のプロセスが考えられます。求職者がサイトの求人情報を閲覧し、興味を持った求人に対して応募フォームを記入し送信することで、コンバージョンが成立します。
イベント参加申込み
ホームページやLPをイベントの集客に利用する場合は、イベントのお申込みがコンバージョンとして挙げられます。イベントに関心を持った閲覧者が、イベント詳細ページにアクセスし、参加登録フォームに必要事項を入力し送信することで、コンバージョンが達成されます。
・不動産:内覧会や見学会
・学校関連:個別見学や説明会
・学習塾・家庭教師等私教育機関:無料体験教室やオープンキャンパス
それぞれのコンバージョン具体例において、ウェブサイトのデザインや情報の提示方法が非常に重要な役割を果たします。
ユーザーが直感的に操作できるインターフェースや好まれるデザイン、開発ストーリーなどの魅力的なコンテンツを提供することで、コンバージョンの確率を高めることができます。また、ユーザーに適切な情報をタイムリーに届けることも、コンバージョン率向上に寄与します。
コンバージョンはいくつ設定する?
WEBサイトにおいて、設定するコンバージョンは複数設定してもOKです。
「資料請求」と「学校説明会」だったり、「メルマガ登録」「無料トライアル」「イベント参加」であったり、狙えるコンバージョンの数や組み合わせはさまざまです。ビジネス目標や期間に応じて柔軟に変更できるので、自社にあった適切な数を設定し、効果的な分析と改善を行いましょう。
コンバージョンの種類
コンバージョンには直接コンバージョン、間接コンバージョン、総コンバージョン、ユニークコンバージョンなどがあります。それぞれについて順に解説します。
直接コンバージョン:ユーザーが来訪後アクションした数
直接コンバージョンとは、ユーザーが広告をクリックしてウェブサイトに来訪し、その後商品の購入などのアクションに至った数のことを指します。
間接コンバージョン:ユーザーが再度来訪しアクションした数
間接コンバージョンは、ユーザーがサイトに来訪し何もアクションを起こさずに離脱後、なんらかの形で再度来訪しアクションを起こした数のことをいいます。間接コンバージョンは潜在ユーザーの獲得チャンスとなる数値なので、潜在ユーザーへの対策を練るとコンバージョン率は上がります。
総コンバージョン:すべてのアクションの回数
総コンバージョンとは、すべてのコンバージョンの総数のことで、1人のユーザーが2つの商品を購入した場合、総コンバージョン数は「2」となります。
ユニークコンバージョン:ユーザー単位のアクション数
ユニークコンバージョンとは、ユーザー単位のコンバージョン数のことで、1人のユーザーがサイト内で2つの商品を購入した場合、ユニークコンバージョン数は「1」となります。
コンバージョン率の計算方法
コンバージョン率(CVR)は、自分で計算する方法とGoogleアナリティクスや広告の管理ツールなどを利用する方法があります。各方法についてご紹介します。
自分で計算する方法
コンバージョン率は、コンバージョン数とセッション数(サイト訪問数)で計算できます。
【コンバージョン率(%)】=(コンバージョン数)÷(セッション数)×100
例えば、1ヵ月の商品購入数(コンバージョン数)が10で、サイト訪問数(セッション数)が1000だった場合、
「10÷1000×100=1」
よって、コンバージョン率は1%となります。
ツールを使用する方法
Googleアナリティクスや広告の管理ツールを利用してコンバージョン率を割り出すことも可能です。
Googleアナリティクスは、登録後に目標を設定するだけで簡単に計測できます。広告の管理ツールは、Googleが運営する「Google広告」などのプラットフォームを利用してコンバージョン率が確認できます。どちらも簡単にコンバージョンの推移を確認できるので、登録しておくと便利です。
コンバージョンの平均値と率を上げる方法
コンバージョン率を上げるためには、数値の推移を把握し、サイトの内容を見直して改善する必要があります。ここでは、コンバージョン率を上げルための対策をご紹介します。
コンバージョン率の平均値
コンバージョンの内容や種類にもよりますが、コンバージョン率はおよそ1%が目安となります。広告であれば2%、有名ブランドになれば3%、商品のセールをすると10%以上に上がることも。また、BtoCよりもBtoBの方が、平均コンバージョン率が高くなりやすい傾向にあります。しかし、サイト運営の目的や内容によってコンバージョン率の平均値は変動します。
日々の推移を把握する
コンバージョン率を上げたい場合は、まずウェブサイトのコンバージョン率を把握し、細かな改善と評価を繰り返す必要があります。日々の数値変動を見ながら、効果的な対策を取っていくとコンバージョン率は確実に上がっていくでしょう。
サイトの目的とターゲットに沿った内容か確認する
ターゲットにアクションを起こしてもらうなら、サイトの目的を明確化させ、ユーザーの欲求に沿ったサイトコンテンツを考えていく必要があります。
例えば、ユーザーが可愛くてポップな広告に興味を示して来たのに、ウェブサイトはシンプルで大人向けな雰囲気であったり、男性向けといいながら女性の画像が多く使われていたりなど、ユーザーが期待したものとかけ離れた内容の場合は、コンバージョンにつながりにくくなります。まずは、ターゲットがどのようなものを求めているのかを追求し、適切なペルソナを設定することが大切です。
コンバージョンに関わるサイト内の導線配備を見直す
コンバージョン率を上げるには、訪問者に離脱されないようなサイト作りが重要です。
例)
・インパクトのあるキャッチコピーを見やすいところに配置
・余計な広告は排除する
・分かりやすくシンプルな導線に
ユーザーの選択肢やサイトイメージのギャップがある場合は離脱しやすいので改善する必要があります。コンバージョンに関わる導線を整え、ユーザーがスムーズにアクションできるようにしましょう。特に、バナーやリンク、ボタンの位置など、ユーザーをコンバージョンに誘導するような設計になっているかを確認しましょう。
アクションを起こすハードルを下げる
アクションのハードルを下げて、ユーザーが行動を起こしやすくすることも重要です。例えば、コンバージョン率は資料請求が無料か有料かで大きく変動します。また、ワンクリックで簡単に資料請求できたり、購入できたりなど、訪問したユーザーが簡単にアクションを起こせる工夫をするのもポイントです。
ユーザーの滞在時間を伸ばす施策を練る
ユーザーの滞在時間が長いと、コンバージョンにつながりやすくなります。魅力的なコンテンツを作るのはもちろんのこと、動画や漫画など、ユーザーの滞在時間を長くする方法を取り入れてみてください。ユーザーの目をひくコンテンツを取り入れることで、コンバージョン率UPが狙えるでしょう。
コンバージョンを正しく理解して数値UPを目指そう
コンバージョンは、目標とするものに対してユーザーがアクションを起こした数であり、目標を達成するためには欠かせない指標です。コンバージョン率を割り出し、日々の推移を見ながら改善と評価を繰り返し、数値の底上げを狙いましょう。
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