この記事を書いたのは…
小針亜葵子
PR/オウンドメディアプロデューサー編集プロダクションやアパレルブランド勤務を経てウェブメディア業界へ。月間500万PVの男性メディア編集長や有名ガールズファッションイベント公式メディアの事業責任者などを経て、現在はPR/コーポレートブランディングを担当。2016年より現在まで、メディア運営のノウハウを生かし、男性グルーミングブランドのオウンドメディアプロデューサーも担当している。
リライトの意味とは
公開済み記事コンテンツを書き換えること
リライトとは、英語の"rewrite"のことで「書き直し」を意味します。ウェブサイト作成においては、公開済みの記事コンテンツを修正し、よりユーザーニーズを満たすコンテンツへと練り上げていくことです。
検索順位を上げてクリック率を上げることが可能
すでに公開している記事をリライトをすると、検索エンジンに再評価されます。それにより、特定のキーワードにおける記事の検索順位が変動する可能性もあります。Googleからより高い評価を受ければ、検索結果に上位表示され、ユーザーにクリックされやすくなります。
ただし、ただリライトすれば良いというわけではありません。SEOを強化して検索順位を上げるには、Googleの評価基準を踏まえた上で、ユーザー目線を意識して質の良い記事に書き換えることが重要です。
リライトすべき記事コンテンツ
リライトはSEO強化に有効ですが、記事によってはリライトすることで順位を下げてしまい、逆効果になることもあります。ここでは、リライトすべき記事コンテンツのポイントをご紹介します。
検索順位11~20位でクリック率が低い記事
まずは、検索順位は悪くないのにクリック率が低い記事をリストアップしましょう。クリック率(CTR)とは、コンテンツなどがユーザーに表示された回数のうち、実際にクリックされた数を指します。
【CTR(%)=クリック数÷表示回数(×100)】
検索順位が11~20位の記事は、検索エンジンは一定の評価をしているが、10位以内に入る決め手に欠けていると判断できます。この記事をより質の良い内容にリライトすることで、検索結果の10位以内に入る可能性は十分高いです。
▼CTRについては以下の記事で解説していますのでぜひご参考に
「CTR」の意味とは?検索結果でのクリック率UP方法 - 株式会社スマートメディア
CTRとは、広告や記事などのコンテンツがユーザーに表示された回数のうち、実際にクリックされた回数の割合を示す数値のことです。自社メディアを効果的に運営するには、CTRの向上が欠かせません。本記事ではCTRの意味や算出方法、SEOとの関係性や、CTR向上に欠かせない4つのポイント、運営をプロに任せる方法を紹介します
クリック率や表示回数が向上しそうな記事
次に、CTRや表示回数が今後向上しそうな記事をリストアップします。検索結果が1位〜3位のCTRは、全体の90%以上といわれています。このことから、以下の記事が狙い目です。
・検索順位3位以上を狙えそうな記事
・表示回数が増えて検索結果の1ページ目に入りそうな記事
現在の検索順位がある程度高い記事からリライトしましょう。
作成日が古く更新されていない記事
作成日が古くて更新されていない記事は、正しい情報に更新する必要があるかを確認しましょう。ユーザーから見て記事の内容が古かったり、現在では間違いだったりすると、サイトの信頼性が疑われます。店舗情報(移転・閉店していないか)や参考サイトのリンク切れなど、最新情報を紹介できる状態にしましょう。
ただし、ほとんどアクセスされない記事は優先順位に従って後回しにすることも大切です。
記事コンテンツのリライト手順
記事を分析しリライトすべき記事をリストアップして決めたら、さっそくリライトを進めていきましょう。ここでは、記事のリライト手順を説明します。
記事の分析・選定
リライトする記事の分析は、分析ツールを使って行います。おすすめはGoogleの無料ツール「Google Search Console」です。ここでは、Google Search Consoleツールを使った手順をご紹介します。
Google Search Console」の機能「検索パフォーマンス」「検索結果」から、検索キーワードごとにランクインしている記事を確認しましょう。
確認すべき項目は以下の4つです。
・クリック数
・表示回数
・クリック率(CTR)
・平均掲載順位
記事を確認したら、検索順位11~20位でクリック率や表示回数が向上しそうな記事を選定します。また、作成日が古く更新されていない記事もリライト対象です。
ユーザーニーズの調査
リライト対象の記事を選定したらSEOの基本に立ち返り、ユーザーの検索意図を再考して求められる情報を調査します。
具体的には、対象キーワードの検索ボリュームやトレンドワードなど、データを分析してユーザーニーズを探りましょう。探った情報にそって以下を確認します。
・リライト対象の記事がユーザーの疑問を網羅できているか
・ユーザーが知りたい順番に構成されているか
競合記事の調査
対策キーワードで検索した際に、上位表示される競合サイトの記事を調査します。
1ページ目にある10記事程度を確認するといいでしょう。検索上位の記事は、ユーザーにもGoogleにも評価されているので、しっかり調査し取り入れられることは積極的に取り入れてください。ただし、コピペは厳禁です。リライトの際は、自分達の切り口を入れつつ新たな要素を加えながらリライトしましょう。
調査すべき内容は以下の通りです。
・タイトル…競合サイトのタイトルの共通点、自社が使っていない言葉など
・見出し構成…記事の見出し構成を洗い出す
・記事の長さ…競合サイト(複数)の文字数の平均を把握
構成作成
作成した構成書にそって記事をリライトします。以下の項目に気をつけながら、読みやすく離脱率の低い文章でSEO強化しましょう。
気を付けるべき項目は以下の通りです。
・ユーザーニーズにあった情報が記載されているか
・文章構成は読みやすいか
・容易な(ユーザーにわかりやすい)言葉で記載されているか
・タイトルとディスクリプションに対策キーワードが含まれているか
・文章中に対策キーワードと共起語があるか
・見出し構造を最適化しているか
・指示代名詞ではなく具体的な用語を使用しているか
検索順位の確認・記事検証
定期的に記事の検索順位を確認し、無料分析ツール「Googleアナリティクス」で以下を分析します。検索エンジンが記事を再評価し、検索順位に反映されるのに最低2週間〜はかかります。記事のリライト前後1ヵ月程度の検索順位を比較しましょう。効果が出ない場合は、再度ユーザーニーズや競合を調査し、リライトを繰り返します。
・トラフィック(単位時間あたりの記事へのアクセス数)
・クリック率(コンテンツが表示された回数のうちクリックされた回数)
・滞在時間(記事内に訪れていた時間)
・直帰率(対象の記事だけを閲覧してサイトを去った割合)
・離脱率(記事が閲覧された回数のうち、途中で離脱した割合)
リライトすべきタイトルとは
検索ですでに上位表示されている場合は、安易にタイトルを変更すると順位が下がる可能性があるので注意が必要です。ここでは、タイトル変更すべき場合について説明します。
上位表示でクリック率が低い記事のタイトル
検索順位は一定上位に表示されているのに、クリック率が振るわない記事のタイトルをリライトしましょう。上位表示されているのにクリック率が低いのは、ユーザーにとってクリックする気が起きない=魅力のないタイトルの可能性が高いです。
記事のリライトでテーマがずれたタイトル
リライトした記事に内容を追加したことによりテーマずれが生じた場合は、タイトルを修正します。タイトルで記事の内容を正しく伝えることはユーザーのためになり、クローラーも内容を理解しやすくなるでしょう。
リライトの注意点
ここでは、記事をリライトする際に注意すべき点を説明します。
ユーザーの潜在ニーズに対応する
リライトで一番重要なことは、ユーザーニーズに対応することです。対策キーワードの関連キーワードや共起語を分析して、ユーザーの顕在ニーズだけでなく潜在ニーズも分析しましょう。
関連キーワードを分析しコンテンツに含まれていないテーマを追加すれば、違う角度からアプローチできます。共起語とは、キーワードと関連があり、一緒に使われることが多い単語のことを表します。共起語を分析することで、ユーザー自身も認識しきれていないニーズ(潜在ニーズ)が見えてきます。
E-A-Tを意識してユーザー満足度を高める
さらに、Googleとユーザー満足度や信頼度を高めるために、E-A-Tを意識したリライトを行いましょう。E-A-Tとは、Googleのコンテンツ評価基準の1つであり、Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・TrustWorthiness(信頼性)の頭文字をとったものです。2022年12月より、Experience(経験)として「E」が追加され、「E-E-A-T」となりました。
このE-A-T(E-E-A-T)は、ページのクオリティを判断する評価指針として、コンテンツ制作上重要視されています。ユーザーにとって信頼できる・良質なコンテンツが高評価を集めるGoogleのSEOでは、自然と「E-E-A-T」を意識したコンテンツ制作になる傾向にあります。リライトの際も、上記をふまえた対応をしましょう。
▼ E-A-Tや監修についてもっと知りたい方はこちらもチェック!
オウンドメディアにおける「監修」とは?必要性と、監修者の見つけ方もチェック - 株式会社スマートメディア
監修とは、記事や映像などの著作物を確認・監督すること。その道の知識が深い監修者が監修することで、その記事の信頼性が高まります。この記事では、監修の意味やオウンドメディアにおける必要性、監修者の見つけ方から監修記事の作成を任せる方法などをご紹介します。
関連記事への内部リンクを設置する
リライトした記事と関連性が高い記事を内部リンクとして設置しましょう。内部リンクを設置することで、ユーザーがサイト内を回りやすくなったり、検索エンジンがサイト巡回するための助けとなり、評価の向上につながるという期待ができます。
リライトの意味や効果を理解してSEO強化しよう
効果的なリライトをするには、既存記事の分析が非常に大切です。ユーザーニーズにあった情報を提供しているコンテンツかどうかを確認し、SEO強化を目指しましょう。リライトの意味と手順を知り、ユーザーのニーズを満たした、検索エンジンから評価を得られる記事を作成しましょう。
リライトを含めたSEO制作をプロに任せる方法も!
リライトの手順がよくわからない、そもそもリソースがないなど、メディア運営でお困りの方はぜひスマートメディアにお問合せください。
スマートメディアでは、企業のオウンドメディアをサイト構築〜メディア運営まで一気通貫でサポートしています。編集のプロによるコンテンツ策定や制作で伝えたいことを独自の切り口で発信できるほか、リライトも含めたSEO記事制作も可能です。ご興味がある方は、ぜひ弊社までお気軽にお問い合わせください。