オウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアの違いは?トリプルメディアの役割とメリット・デメリットを解説

オウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアは、それぞれ企業が選択できるマーケティング戦略の一部であり、効果的な広告やコンテンツを発信することでユーザー獲得や商品の販売を促進することが期待できます。この記事ではそれぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。

オウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアの違いは?トリプルメディアの役割とメリット・デメリットを解説

この記事を書いたのは…

品原由衣}

品原由衣

株式会社スマートメディア 執行役員/オウンドメディア事業統括

オウンドメディアを用いたデジタルコミュニケーション支援事業を2018年に立ち上げ、これまでに100社以上のオウンドメディアの戦略立案・構築支援をしてきました。Linkedinアカウントはコチラから!

オウンドメディアとは

オウンドメディア(Owned Media)とは、企業が自社で保有・管理するWebサイトやブログ、SNS(FacebookやTwitterなど)を指します。オウンドメディアからターゲットにとって有益な情報を発信することで、認知を獲得したりファンを獲得したりすることができます。

メリット

オウンドメディアのメリットは、「自由に情報発信ができる」こと、「集客効果が蓄積される」ことが挙げられます。

●自由に情報発信できる
オウンドメディアの最大の特徴は企業自体が運営ルールやトーン&マナーを決められることです。
第三者のメディアで情報発信する場合は、そのメディアの特色やルールにあわせたコンテンツ作りが必要になりますが、オウンドメディアはそのルール自体を自社で自由に設定することができます。そのため、伝えたいことを理想の形でターゲットに伝えることができます。

●集客効果が蓄積される
SEOを意識したコンテンツ制作をすることにより、運営年月やSEOコンテンツ量に比例してオウンドメディア自体の集客効果が高まっていきます。そのため、オウンドメディアを上手に運用することで運営費の費用対効果をあげ続けることができます。
また、集客した読者を問い合わせフォームに誘導してリードを獲得したり、許可を取って獲得した読者データをペイドメディアの配信に活用したりすることもできるのがオウンドメディアのメリットです。

デメリット

オウンドメディアのデメリットは、「運営コストがかかる」こと、「効果を得るまでに時間がかかる」ことが挙げられます。

●運営コストがかかる
オウンドメディアの運営には、サイトの制作費用だけでなく、サイトが公開してからのドメイン・サーバー費用がかかります。更に、継続して高品質なコンテンツを提供するためには、コンテンツの制作費やそれをまとめるディレクターの人件費も発生します。

●効果を得るまでに時間がかかる
SEOコンテンツを制作しても検索結果上位に表示されるためには一定の時間がかかります。費用を投下すれば短期間で集客できるWEB広告と違って、オウンドメディアでの集客効果を得るには時間がかかるのがデメリットです。

なお、オウンドメディアについて、もっと詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください!

ペイドメディアとは

ペイドメディア(Paid Media)は、企業が広告費用を支払って広告を掲載するメディアのことです。ディスプレイ広告・検索広告・SNS広告や第三者が運営するWebサイトや雑誌・新聞・テレビ・ラジオなどの媒体を介して自社の情報発信を行います。

メリット

ペイドメディアのメリットは、「短期間で効果が期待できる」こと、「精緻なターゲティングが可能」であることが挙げられます。

●短期間で効果が期待できる
記事を配信してから集客に一定時間かかるSEO施策と違って、WEB広告は出稿したタイミングで集客効果を得ることができます。そのため、キャンペーンやイベントの開催とタイミングを合わせて集客することが可能です。

●精緻なターゲティングが可能
ユーザーの属性や興味関心をベースにターゲットを定められるのもペイドメディアの魅力です。特にSNS広告はユーザーのアカウント情報に加えて、媒体によってはフォローしているアカウントの内容やユーザーが自身のタイムラインに投稿している内容からターゲティングすることができます。

デメリット

一方、デメリットとしては「集客効果が蓄積されづらい」こと、「自由に情報発信できない」ことが挙げられるでしょう。

●集客効果が蓄積されづらい
ペイドメディアは費用を投下したタイミングに、投下した費用分の集客をすることが前提のメディアです。媒体によっては広告出稿が終わったあとも集客効果が続くものもありますが、いずれその集客効果は下がっていきます。コンテンツ数や運用年数が増えるほど集客効果が増していくSEO施策と異なり、ペイドメディアは集客効果を蓄積しづらいのが特徴です。

●自由に情報発信できない
ペイドメディアはそれぞれの媒体に定められた規約やルールに則って出稿するものです。そのため企業の伝えたいことがそのまま伝えられないことがあります。

アーンドメディアとは

アーンドメディア(Earned Media)とは、企業が広告費用をかけずに得られるメディアの露出を指します。顧客や一般の人々が企業の商品やサービスに興味・好感を持ち、口コミを投稿したりSNSでシェアしたりすることがアーンドメディアに該当します。

メリット

アーンドメディアのメリットは「広告費用がかからない」こと、「信頼性が高い情報として受け取られやすい」ことです。

●広告費用がかからない
アーンドメディアである口コミやレビューは自然発生するものであり費用はかかりません(口コミやレビューを書いてもらうために費用を支払っている施策は、アーンドメディアではなく「ペイドメディア」に分類されます)。

●信頼性が高い情報として受け取られやすい
企業からの発信であるオウンドメディアや企業が費用を支払って情報発信しているペイドメディア。それらと比べて第三者が自発的に情報発信するアーンドメディアは、中立的であり信頼できると生活者に受け取られることが多いのが特徴です。

デメリット

一方で、デメリットとしては「不確実性が高い」こと、「誤情報やネガティブな情報が発信されるリスクがある」ことが挙げられます。

●不確実性が高い
アーンドメディアでは、拡散される内容やタイミングが予測しにくく、意図通りにコントロールできません。そのため、狙った時期に確実に効果を出すことが難しいのがデメリットです。

●誤情報やネガティブな情報が発信されるリスクがある
ユーザーによる口コミやレビューに事実と異なる情報がある場合や、ネガティブなことが書かれている場合、逆に企業のイメージを損ねるリスクがあります。

トリプルメディアそれぞれの特徴を押さえて戦略的な運用を!

オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアはそれぞれ異なる役割を持ち、適切な戦略によって企業の認知度や集客を高めることができます。

弊社がおすすめするトリプルメディア戦略は、自由度の高いオウンドメディアを中心にすえ、オウンドメディアで制作したコンテンツやオウンドメディア運営の過程で培った他者との関係値を活用することです。

例えば以下のような戦略が考えられるでしょう。

●オウンドメディア:
ターゲットをSEOで集客するためのコンテンツを配信するとともに、ブランディングやサービス・商品理解につながるようなコンテンツも制作。(例:商品開発ストーリーを伝える記事、インフルエンサーが出演し商品を使った感想を語る記事など)

●ペイドメディア:
オウンドメディアでのSEOの集客効果が蓄積されるまでの期間はペイドメディアでも集客施策を実施。
その際、オウンドメディアで作ったコンテンツや画像を二次活用して広告クリエイティブを制作することで制作費用を削減。さらに広告から誘導するページ(例:ECサイト)にもオウンドメディアで制作したコンテンツの一部を掲載するなどして購買を後押しする工夫をする。

●アーンドメディア:
オウンドメディアの記事制作を通してインフルエンサーとの関係値を構築。インフルエンサーに自社のファンになってもらうことで口コミやレビューを書いてもらえる可能性を高める。

このように、トリプルメディアの特性を捉え、さらにそれぞれの媒体の施策を連動させることよって費用対効果を高めることがオススメです。

ペイドメディアやアーンドメディアとの連携を加味した効果的なオウンドメディアの制作をしたい方は、ぜひスマートメディアにご相談ください!

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