見落としがち!CMS導入検討時に知っておきたい導入「前後」にかかる3つの費用

CMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入する際は、無料CMSか有料CMSかに関係なく3つのコストが発生します。導入前に「なぜそこに費用がかかるのか?」を知っておくと社内での検討もスムーズに進みます。
本稿では、CMS導入前後にかかる3つのコストについて紹介します。

見落としがち!CMS導入検討時に知っておきたい導入「前後」にかかる3つの費用

この記事を書いたのは…

小針 亜葵子

PR/オウンドメディアプロデューサー

編集プロダクションやアパレルブランド勤務を経てウェブメディア業界へ。月間500万PVの男性メディア編集長や有名ガールズファッションイベント公式メディアの事業責任者などを経て、現在はPR/コーポレートブランディングを担当。2016年より現在まで、メディア運営のノウハウを生かし、男性グルーミングブランドのオウンドメディアプロデューサーも担当している。

この記事のポイントはココ!

・デザイン構築=コミュニケーション設計
・保守管理費用は有料CMSを利用する方が安く済むことがある
・サイトを成長させるためには毎月10万円程度は最低でもかかる

CMS導入前後にかかる3つのコストとは?

CMS導入検討時に知っておくべき3つのコストは以下の通りです。

①デザイン構築費用
②保守管理費用
③運用費用

①CMSのデザイン構築費用

新しくウェブサイトを立ち上げるときやリニューアルするときなどに発生します。構築費用の内訳は、

・デザイン
・コーディング


があります。
サイトのリニューアルなどで、別のサイトからコンテンツを移行したい場合は、「コンテンツ移行作業費用」がかかります。また、ローンチまでの間に制作会社が間に入る際は、「ディレクション費用」も発生します。まずは複数社に見積もりをとり、どんな項目でいくらかかるのかを把握し、相場を理解することが大切です。

見た目がいいデザインが優れたウェブサイトとは限らない

ウェブサイトのデザイン費用は、制作会社やデザイナーによって価格が大きく異なる場合があります。それは、デザインの中にコミュニケーション設計が含まれる場合が多いことが理由です。スタイリッシュでおしゃれなデザインが、必ずしも優れたUXデザインとは限りません。

・ターゲットとする人たちが使いやすく、欲しい情報や見たいページにすぐアクセスできること
・商品購入までがスムーズであること
・文字や色がターゲットに合っていること


などをふまえ、伝えたい情報が相手に伝わるウェブサイトであることが大切です。
例えば、シニア向けECサイトなのに、文字が小さくはっきりしなければ、使いにくいサイトと認識されて離脱につながります。このように認識を間違えると、凝ったサイトの割には運営がうまくいかない―といったことが起こります。

デザインとは、見た目のことだけではありません。見てくださるお客様とのコミュニケーション設計もデザインに含まれるため、見積には幅があることを覚えておきましょう。

ウェブサイトのデザインはコミュニケーション設計をすること

サイトにおける「コミュニケーション設計」とは、お客様が求める情報に最短でアクセスできるための設計を指します。コミュニケーション設計を最適化するポイントは、初期設計と運用ルールを決めることです。

まずは、初期設計に関わる、構築するデザイン費用の内訳をご紹介します。

デザインの構成要素

ウェブサイトのデザインは、大きく4つに分類されます。

■トップページのデザイン
会社やサービスの顔となるサイトのトップページは、デザインする上で最も重要なページです。自分たちは何者で、どんな人に何を一番伝えたいのかを分かりやすく伝える必要があります。

サイトトップページ=訪問したユーザーに自己紹介をするページとも言えるので、印象が強く残り続けるなデザインが求められます。

■サブページのデザイン
そのウェブサイトのサブとなるカテゴリを紹介するページです。例えば、「商品ページ」や「事例紹介ページ」「サービス紹介ページなどを指します。基本的なページは2つで、紹介ページであるトップページと、そこに紐づく詳細ページがあります。

簡単そうに見えるデザインも、裏では緻密に設計されたものだった――といったことは往々にしてあります。デザインへの共通認識があれば、制作会社や社内のコミュニケーションが非常にスムーズになります。

■お問い合わせフォームのデザイン

CMSに標準で備わっているものでデザインすることもあれば、別のフォームシステムを利用することもあります。CRMやMAとの連携を考えている方は、利用するCMSがどの程度連携の柔軟さがあるかを、事前に確認する必要があります。

■ブログページのデザイン
ブログページは、サービスの詳細ページでは補えないコンテンツや、買ってくださる方に向けたお役立ち情報などを掲載します。

トップページやサブページとは構成要素が異なり、ブログページでしか使わない要素があります。この部分は、各社が提供しているテンプレートをそのまま利用したり、テンプレートを改修する形で利用したりするケースが一般的です。

また、ブログを運営する場合は、サービスサイトやコーポレートサイトと切り分けて構築する場合もあります。その際は、ブログ専用のCMSを導入し、サービスサイトはデザインを大きく変えて構築する場合があります。

②CMSには保守管理費用がかかる

ウェブサイトは、構築して公開が完了したら終わりではなく、サイトを運営するための保守管理費用が必ず発生します。これは、

・サイト運営を継続するための維持費
・セキュリティ対策
・障害発生時の対応費用

などを指します。
ここでは、CMSを利用することを前提にした場合に発生する保守管理費用を紹介します。

サーバー費用

サイトを維持するために必ず必要な費用です。大規模なサイトではない限り、年間数千円〜数万円程度の費用となります。

ワードプレス:必要
有料CMS:ほとんどの場合セット※
※サイトの規模によって依頼主が準備する場合もある

ドメイン費用

ドメインはサイトの住所を表すもので、ウェブサイト運営には必ず必要です。スマートメディアが提供するCMS「Clipkit®︎」でいうと、「clipkit.co」がドメインとなります。

ドメインには「.com」「co.jp」「.inc」など様々な種類があり、年間契約が基本です。ドメインによって費用が異なります。「.inc」は数万円以上するケースが多いですが、それ以外だと数百円〜数千円で収まります。なお、ドメインによってサイト運営に優劣はつきませんので、どのドメインを選んでも問題ありません。

・ワードプレス:必要
・有料CMS:必要

ワードプレス:必要
有料CMS:必要

SSL(Secure Sockets Layer)費用

SSL(Secure Sockets Layer)とは、インターネット上の通信を暗号化する技術を指します。SSLには、ウェブサイト上のやりとりを盗み見られないようにすることと、サイトの所有者を明確にする役割があります。つまり、SSLは「サイトが安全である証拠」といえます。

<SSLの概要>
・基本的に無料で利用可
・Let's Encryptが有名(世界中の有志企業によって出資・運営)
・有料のSSLもある
・無料とのちがいは「サポートがあるかないか」

ワードプレス:必要
有料CMS:必要

障害対応費用

障害対応費用は、ワードプレスのようなオープンソースを利用する場合に発生する費用です。ワードプレスは、世界中で利用されるオープンソース(誰でも中身がわかる状態)である特性上、サイバー攻撃を受けやすいという特徴があります。CMS導入時にセキュリティ対策ソフトを入れることで対策はしていますが、年に数回ほど深刻な脆弱性が発見され、対応を余儀なくされる場合があります。

社内に情報セキュリティ部門があり、脆弱性等などのアナウンスを常にキャッチアップできるのであれば、社内で対応が可能であるため費用は最小限で抑えられるでしょう。しかし、多くの企業や個人は、サイトを立ち上げた部署や個人での対応になります。監視や障害発生の対応を外部に依頼することもできますが、数万円以上かかる場合があります。

ワードプレス:必要
有料CMS:基本的に契約プランに含まれる(各サービスの詳細にて要確認)

有料のCMSであれば、基本的に月額/年間費用内に保守管理費用が含まれていることが多いです。一方、ワードプレスの場合は、自社対応するか保守管理会社に依頼するか選択が必要です。どちらを選択するにしても、サイトの規模が大きくなるほど保守管理費用にお金をかける必要があると認識しておきましょう。

③CMS導入後には運用費用がかかる

ここでは、ウェブサイトのデザインやコーディングを完了し、無事サイトを公開できたその後、サイトを「成長」させるために必要な運用費用について紹介します。

運営するサイトによっては、更新頻度がほとんど発生しないケースもあれば、特定の期間のみ更新するケースもあります。ここでは、集客や認知拡大のためにコンテンツを作成し、定期的にサイトを更新する際にかかる費用をご紹介します。

SEO(Search Engine Optimization)費用

SEOとは検索エンジン最適化のことをいい、ウェブサイトを検索エンジンの検索結果で上位に表示させるためのテクニックや戦略を指します。近年は施策も複雑化していますが、基本的には記事(コンテンツ)をサイトに掲載していくことで最適化を目指します。

SEOは中長期的な施策になるため、短期間(3ヶ月程度)で成果が出ることはほとんどありません。成果を出すためにも、最低でも1年は取り組みましょう。

▼SEOについて詳しく知りたい方はこの記事もチェック!

SEO施策にかかる費用には幅がある

自社でSEO施策を完結させる場合は、社員のリソース確保だけで済みます。しかし、記事を全て内製化することはかなりの労力と時間を要するため、記事制作は外注する企業が一般的です。

今回は、以下4つのケースにおいてどの程度費用が発生するかをご紹介します。費用はあくまで目安なので、詳しい金額が知りたい場合は、記事制作会社に相談してみましょう。

(タイプ1) 自社で内製する
(タイプ2) 記事のみ外注する
(タイプ3) 立ち上げ時のみコンサルティングしてもらう場合
(タイプ4) 戦略設計・執筆・改善提案まですべて外注する場合

(タイプ1) 自社で内製する

すべて自社で内製化する場合は執筆費用はかかりません。内容が専門的であるほど、商品やサービス、業界を熟知した社員が執筆する方が良質な内容を提供できるため適しています。

また、効率化を図るために有料のSEOツールを導入するケースがあります。ツールの価格は月額3万円程度です。なお、アカウント数や求める機能によっては月額10万円以上するものもあります。有料ツール導入の際は、社内の体制が整ってからにしましょう。サイト分析には、無料で利用できるGoogleアナリティクスなどもあるので、有料SEOツールはコンテンツ発信を継続できるようになってから導入することをおすすめします。

前述したように、SEO記事の継続した内製化は本当に大変です。一部署で完結させるのではなく、会社全体で協力しながら取り組むことが必要です。社内で執筆できる人が増えるほど、コンテンツマーケティングの効果は増大します。

(タイプ2)記事のみ外注する

記事だけ外注する場合は、以下の3種類に分かれます。

a)記事の構成案を社内で作成し、原稿は外注
b)対策するキーワードだけを伝えて、あとはすべて依頼
c)専門的な記事や医師監修が必要な記事を依頼

a)構成案(指示書)作成後に依頼する場合
記事の構成案を社内で作って外注した場合は、安価で依頼することが可能です。
ライターは構成案の指示に従って原稿を書くので、ライターの技量に左右されることが少ないためです。構成案を作成してから依頼するメリットは、どんな人に依頼してもある程度質が担保されることです。

費用は依頼先によって若干変動はありますが、およそ1本あたり3,000円〜の場合が多いです。格安で執筆を請け負うところもありますが低品質な場合も多いので、制作物を確認したり注意が必要です。

b)キーワードだけを伝えてあとは任せる場合
対策キーワードだけを伝える場合は、構成案の作成まで依頼することになります。しかし、費用自体は社内で構成書まで作った場合と同様に3,000円〜で依頼することが可能です。
一見お得な印象を受けるかもしれませんが、ライターの知識や技量に大きく左右されるため、「納品される記事の品質のバラつきが激しい」という大きなデメリットがあります。品質にバラつきがあると、記事の確認と修正にかなり時間を割く可能性が高くなります。納品後に修正対応に追われて時間がかかってしまうと、外注するメリットがあまりないので、依頼には注意が必要です。

c)専門的な記事やニッチな記事を依頼する場合
専門性が高いほど執筆できる人が限られるので、費用は高くなる傾向にあります。分野によって幅がありますが、1本あたり3万円〜の場合が多いです。

費用が高い分、高品質で専門性の高い記事を納品してもらえます。また、化粧品や医薬品など、健康・医療に関する記事を作成する場合は、医師に監修を依頼するケースがあります。その際は監修費用が別途発生します。

▼監修記事について詳しく知りたい方はこの記事もチェック!

(タイプ3) 立ち上げ時のみコンサルティングしてもらう場合

SEOで何から始めていいかわからないとき、プロのコンサルティングのサポートを検討する場合がありますよね。その場合は、外注費として費用が発生します。

コンサルティングの内容は、主に調査・分析・企画です。どこまでサポートを求めるかによって費用は変動しますが、10万円〜はかかることが多く、内容によっては100万円以上かかることもあります。この場合、立ち上げ時までのコンサルティングになるため、記事執筆を外注する場合は別途費用が発生します。

(タイプ4) 戦略設計・執筆・改善提案まですべて外注する場合

集客やブランディングのために、戦略設計・執筆・改善提案まですべてを外部とタッグを組んで行う方法です。初期設計から専門会社に任せることで、最短ルートで成果を得ることができます。任せる会社のプランにもよりますが、初期構築費用も含め年間1,000万円程度かかることが多いです。

自社のビジネスモデルや組織文化など深いところまで入り込んだり、技術的要素の改善まで担うのでどうしても費用は高くなります。記事数を調整したり、一部は社内で賄ったりして費用を調整することは可能です。

会社ではなくフリーランスに依頼することも可能ですが、業界の専門度合いによっては対応できる人材が少ないので、月額30万円以上はかかる可能性が高いです。自社に合った戦略で、目標に向かって伴走してれる会社さんを探しましょう。

主にSEO施策にかかる運用費用を紹介しました。上記で紹介した金額感はあくまで目安です。外部企業にどこまで依頼するかによって費用変動が激しいため、あいみつを取ったり詳しい人に相談したりして、ベストな方法を選びましょう。

価格は選べる3プラン!サイト構築ツールClipkit®(クリップキット)とは

Clipkit

<特長>
1. SaaS型CMSなのでエンジニア不要。誰でも簡単にWebサイト運営が可能
2. ノーコードでコンテンツ更新が可能。且つ、豊富な記事編集アイテムであなたの思い通りの表現が可能
3. HTML/CSSの編集ができるので自由なデザインカスタマイズが可能
4. 月間1,000万PVを超えるメディアにも利用されている堅牢なシステム
5. 国内産CMSのため開発・保守・サポートまで日本語対応
6. 直感的な解析機能でウェブサイトの分析が可能
7. 予算や目的に合わせて選べる料金プラン

以下、Clipkit®︎の特長を詳しくご紹介します。

1. 誰でも簡単にWebサイト運営が可能

Clipkit®は、SaaS型CMSです。CMSベンダー(製造元、販売供給元)が管理するサーバーにシステムやデータを保管するので、サーバーの準備やソフトウェア設定が不要です。また、導入期間が短いのも魅力です。メンテナンスやセキュリティ対策もベンダーが行うため、安心してウェブサイトの運営に集中できます。

サイト構築や運用に関する疑問についてのサポート体制も整っており、エンジニアなしでサイト運営が可能なCMSです。

2. ノーコードでコンテンツ更新が可能

ノーコードでコンテンツ更新が可能です。且つ、豊富な記事編集アイテムで、書き手の思い通りの表現ができます。

・色・サイズなどのフォント設定
・引用
・吹き出し機能
・動画、SNS埋め込み
・表(テーブル)の挿入 など

3. HTML/CSSの編集ができるので自由なデザインカスタマイズが可能

HTML/CSSの編集ができるので、自由なデザインカスタマイズが可能である点も大きな魅力です。また、Clipkit®︎は様々なサイトテーマに対応できる、3種類のデザインテンプレートを用意しています。

テーマ①:ビジネス
テーマ2:ライフスタイル
テーマ3:ビューティー

これらのデザインテンプレートを使うことで、デザイナーなしで美しいサイトを構築できます。また、よりデザインにこだわりたい方には、ご希望のデザインをプロのデザイナーが作成するプランもあります。

4. 月間1,000万PVを超えるメディアにも利用されている堅牢なシステム

Clipkit®︎は、月間1,000万PVを超えるメディアにも利用されている強固なシステムです。急激なPVの増加に耐えきれず、サーバーがダウンするなどのリスクがなく、大規模なサイトにも対応できるCMSです。

5. 国内産CMSのため開発・保守・サポートまで日本語対応

Clipkit®︎は、開発・保守・サポートまで当社が管理する純国産CMSです。定期的なバージョンアップ・セキュリティ対策を実施し、ご利用者様が安心して利用できる環境を維持・提供しています。

また、日本語のサポート体制があるので、お客様のお悩みや疑問に寄り添って解決までサポートすることが可能です。

6. 直感的な解析機能でウェブサイトの分析が可能

サイト分析といえば、Googleが提供する「Google Analytics」が有名です。しかし、サイト運営初心者にとってGoogle Analyticsは仕様が複雑で、設定でつまずいてしまうことも多いのではないでしょうか。また、分析したくても、そもそもどこを見ればいいのかまったく分からないということも…。

Clipkit®︎では、Google Analyticsと連携した解析機能を搭載しています。(※プランによる)
サイト運営初心者でも親しみやすい管理画面で、サイトのPV(流入数)、UU(ユーザー数)、ユーザーの集客経路、SEO強化が成功している記事はどれか、などといった運営に必要な情報が、管理画面からわかりやすく確認することが可能です。

7. 予算や目的に合わせて選べる料金プラン

Clipkit®︎には、達成したい内容に応じて選べるプランが用意されています。そのため、お客様のニーズに合わせた料金でウェブサイトを運営することができます。

「初期費用を抑えてとにかくすぐにウェブサイトを作りたい」「ウェブサイトの分析をしっかり行いPDCAを回したい」「ウェブサイトに公開するコンテンツの制作までお願いしたい「デザインにこだわりたい」など、お客様の様々なニーズに対応できるサービスとなっています。

利用料金は月額制でランニングコストも安価です。シンプルな機能の低価格プランから記事作成を任せるプランまで、目的に応じてプランを選択できるので、自身にあったウェブサイト運営が可能です。

Clipkit

現在、たくさんのCMSが提供されています。
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